化学物質過敏症(Multiple Chemical Sensitivity)は、日常生活で使用される微量の化学物質に対し、様々な身体的・精神的な症状を引き起こす状態を指します。
特定の物質だけでなく、複数の物質に対して過敏になる場合もあり、その症状は人によって大きく異なります。
シックハウス症候群と類似する点もありますが、化学物質過敏症は、より広範囲な化学物質に対して反応し、症状も多岐にわたることが特徴です。
化学物質過敏症の症状は多岐にわたりますが、以下が主な症状です。
目のチカチカ・かゆみ・充血
目の刺激感、乾燥感
喉の痛みや乾燥感
頭痛、めまい
疲労感、倦怠感
呼吸器症状(咳、息切れ)
皮膚のかゆみや発疹
集中力の低下、不安感
これらの症状は、特定の化学物質に曝露された直後に現れることもあれば、数時間から数日後に現れることもあります。また、症状の程度は、曝露された化学物質の種類や量、個人の体質によって異なります。
シックハウス症候群と症例も似ていますが、シックハウス症候群と異なる点は、建物や場所に関係なく発症することです。
化学物質過敏症の原因は複雑で、明確には解明されていませんが、次のような化学物質が影響していると考えられています。
洗剤・柔軟剤
香水・芳香剤
アルコール消毒剤
殺虫剤・農薬
建材・塗料・接着剤
自動車の排気ガス
タバコの煙
化学物質過敏症に対する予防や対策は、化学物質への曝露を最小限に抑えることが基本です。以下に主な対策を示します。
合成香料を含まない洗剤や柔軟剤、掃除用品を使用し、また無香料・無添加の化粧品やヘアケア製品を選ぶようにします。
化学薬品を使用しない天然素材の衣類や寝具を選び、洗濯後はしっかりと乾燥させ、化学物質が残らないようにすることも必要です。
外出時はできるだけ化学物質に触れないよう、マスクを使用します。またストレスや疲労が症状を悪化させることがあるため、規則正しい生活とストレス管理が重要です。
十分な換気と共に、空気清浄機や脱臭機を活用して、室内の化学物質濃度を低減させます。さらに定期的な清掃や湿度管理も重要な要素となります。とくに理想的な室内湿度は40-60%とされており、この範囲内であれば、多くの有害な微生物の増殖が抑制され、人体にとっても快適な環境となります。加湿器や除湿器を活用し、適切な室内環境を維持することが求められます。
室内空気空間改善方法は「電子クリーニング」や「光触媒」などの方法がありますが、弊社では実際に様々な方法で化学物質の対策を手がけた結果、現在ではエアリフレ工法(抗酸化工法)を採用しています。
化学物質過敏症は、現代社会においてますます深刻となっている問題です。化学物質が溢れる生活環境の中で、この症状を持つ方々にとっての深刻な苦しみは、社会全体で理解されているとは言いがたいのが現状です。
私自身は、1997年に工務店「スペースマイン」を立ち上げ、最初から一番大切にしてきたことは「家づくり=健康」です。その後、1000人を超えるお客様のご相談に応え続けて来ました。
そのような過程に於いて、シックハウス症候群や化学物質過敏症、また近年では電磁波過敏症や香害などで苦しまれる多くの方のカウンセリングをおこなってまいりましたが、ご家族にも理解されず、お一人で悩みを抱えておられる方が非常に多い事を痛感しております。
症状などに少しでもお心当たりがございましたら、お一人でお悩みにならず、お気軽にご相談ください。